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全国的に特別養護老人ホーム(特養ホーム)の入所待機者が年々増加しており、函館市内の施設でも、大半がベットに空きはなく、申し込みをしても数年待ちの状況が続いている。市は計画に基づき施設整備を進めているが、それ以上のペースで入所を必要とする要介護者も年々増えている。市民の高齢化の進行とともに今後もさらに待機者が増えることが予想される。
市福祉部によると、市内の特養ホームは13施設(定員943人)が整備されている。各施設合わせた入所待機者は1136人(2008年5月現在)に上り、このうち入所の必要が高い待機者は330人とされている。
市は介護保険事業計画の策定に合わせて待機者を調査しており、前回の計画(06―08年度)策定時の調査では、待機者は822人(05年2月時点)で、緊急な入所が必要な人は182人だった。
待機者の中には、先を見越して介護度の低い段階から複数の施設に入所を申し込む人も少なくない。施設関係者によると、ほとんどの施設が100人以上(重複者を含む)の入所希望者を抱え、中には800人を超える施設もあるという。
入所するまでの待機年数は希望者の要介護状態によるが、数年かかるケースが大半。老人保健施設や在宅のサービスを利用しながら待機しているのが現状だ。
待機者を入所させる際の優先順位は道の指針に基づき各施設ごとで基準を設けて決定している。要介護度が高いほど入所が優先され、サービスの利用状況や、「老老介護」「身寄りがない」といった介護者の状況も判断基準となる。このため、要介護1、2の人は相対的に待機年数が長くなる傾向だ。
市内のある特養ホームの施設長は「1日に4、5件の入所申込がある時もある。特養への入所が必要な人は実際の数字以上に潜在的にいるのでは」と話す。
市は08年度に策定した第4期「介護保険事業計画」(09―11年度)では10年度に定員50人の施設を整備し、入所定員を993人とするが、14年度までさらに定員を増やす計画はない。一方で入所者のプライバシーを確保した個室ユニット型を推進する方針で、市福祉部は「有料老人ホームやグループホームなど、他施設の整備も進めて待機者の解消を図っていきたい」としている。
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特別養護老人ホーム 寝たきりや認知症など身体上、精神上著しく障害があるため常時、介護を必要とし、居宅で適切な介護を受けられない65歳以上が入所する福祉施設。地方公共団体、社会福祉法人のみ設置が認められている。
提供 - 函館新聞社
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