高校進学先 根強い“管外指向”…桧山管内

 【江差】道教委のまとめによると本年度、桧山管内の高校進学者が函館や札幌など他学区の高校に進学した“管外流出”の割合は38・6%に上り、管外の高校進学を希望する生徒や保護者の指向が依然として根強いことが浮き彫りになった。

 本年度の桧山管内の中卒者数は412人。このうち高校に進学した生徒は384人。管内高校へは277人で、残る107人は渡島など管外の高校に進学した。最も多かったのは私立高や高専を含む渡島第1学区の69人。渡島以外の学区も22人に上る。管外流出した生徒数を町別にみると江差町17人、上ノ国町14人、厚沢部町20人、乙部町20人、せたな町28人、今金町5人、奥尻町3人。桧山南部の4町だけで66%に達し、厚沢部・乙部両町では4割超の生徒が管外の高校に進学している。

 管内には江差、上ノ国、桧山北、瀬棚商業、奥尻の5公立高があるが、本年度の入試では2次募集前の欠員が計118人に上っている。

 管外流出への歯止めとして、普通科高のうち桧山北高は総合学科、江差高は全日制普通科単位制に転換。進学や就職など、生徒のニーズに応じたカリキュラムを編成。基礎学力や有力大学の合格者増加などの成果も上げている。親元を離れる生徒の心理的負担も懸念されるとし、地元高校への進学を懸命にアピールしている。

 だが、成績上位層を中心とする管外指向は依然として根強い。しかし、長引く景気低迷や、漁獲低迷による水産業の不振に伴い「経済的に管外への進学が困難な家庭も増えており、今後は地元志向は高まる」(乙部町)との見方もある。外崎秀人今金町長も「短期的な生徒数の増減だけでなく長期的視点で地元進学の受け皿を考えるべき」と主張し、生徒数の増減に応じた弾力的な定員管理の必要性を訴えている。

update 2009/7/9 09:33
提供 - 函館新聞社


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