開港史 函館から全国へ発信…はこだて外国人居留地研究会
函館開港150周年を記念し、「第2回外国人居留地研究会全国大会」が10月10、11の両日、函館市内で開かれることが決まった。横浜、神戸、長崎など国内の居留地研究者らが集い、各開港都市の歴史や文化についての研究成果を報告し合う。はこだて外国人居留地研究会の岸甫一代表は「函館開港の歴史的意義を再認識し、全国に発信したい」と意気込んでいる。また、同会は市内の居留地に関する情報をまとめたオリジナル冊子第3弾となる「アメリカ編」を作製し、市民への無料配布を予定している。
現在、居留地を研究する市民団体は函館のほか、東京、大阪、神戸、長崎にある。全国大会は研究交流の場として昨年初めて神戸で開催。今回は函館の関係者が、国際都市の魅力を再認識し、地域の元気を取り戻そうと手を挙げた。
初日は新潟大の麓慎一さんが「開国と函館―太平洋と東アジアの結節点となった町」と題して記念講演を行い、2日目は函館など4都市の研究者が発表する。当日は市民参加も受け付ける。今後、実行委を発足し、準備を進める。
はこだて居留地研の新しい冊子は、表面に幕末の維新期における函館とアメリカの交流の歴史の年表と、宣教師ハリスや幻となった大型アメリカ捕鯨船購入などに関するコラムを掲載。裏面は「箱館丸とアメリカ」や「大町居留地のアメリカ人」など10のエピソードとそれらに関連する西部地区の場所を示したオリジナルマップを紹介している。
アメリカ編をまとめた岸代表は「年表と記事を関連付けることで立体的に歴史の全体像が浮かび上がるはず。現存する史跡がほとんど残っていないので想像をふくらませてほしい」と話している。
B3判両面カラー。函館とその近郊の教育機関などに送付するほか、市地域交流まちづくりセンターで無料配布する。
提供 - 函館新聞社
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