榎本武揚のひ孫・隆充さん 福島訪問

 【福島】旧幕府軍の総裁で箱館戦争を指揮した榎本武揚のひ孫の榎本隆充さん(東京農大客員教授)が25日、福島町を訪れ、養殖マコンブで新幹線の模型づくりなどで福島を盛り上げる鳴海健児さん(69)らと会った。武揚の姿をほうふつとさせるコンブ工芸の新作も披露され、隆充さんは作品に寄せられた町民の情熱を肌で感じた。

 隆充さんは昨夏、曽祖父の武揚が歩いたとされる町内千軒地区の山道「殿様街道」を散策して以来、町民と交流が深い。同地区のそば屋「千軒そば」にはその際、「蝦夷の夢」と揮ごうしたキハダの切り株を寄贈している。

 「この作品をさらに引き立てる名作を」と考え、鳴海さんと千軒在住で「森の名人」と慕われる笹島義広さん(73)、中塚建設社長の中塚徹朗さんらが武士を見立てた新作を準備した。

 地元の歴史研究家から武士の振る舞いを教わり、切り株を胴体に見立て、刀や扇子などを忠実にコンブで再現した。笠には金色で「絆(きずな)」と記し、身長150センチの背中には手作りの蓑(みの)を着させた。

 大型の展示ケースは町内の建具店が協力。鳴海さんは「福島を大事に思うみんなの情熱がこの作品にこもっている」と紹介した。

 青空の下でお披露目されるとコンブは独特の光沢を放ち、「金色のように美しい輝きだ。これはすごい」と歓声が上がった。隆充さんは「とても立派で素晴らしい。夢を持った皆さんと今後もきずなを深めていければ」と感激した様子だった。

 この作品は近々、同店に展示される。

update 2009/6/28 10:38
提供 - 函館新聞社


前のページにもどる  ニュースをもっと読む


ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。

ページ先頭へ

e-HAKODATE .com
e-HAKODATEは、函館市道南の地域情報や函館地図、旅行観光情報、検索エンジンなど、函館道南のための地域ポータルサイトです