未明の犯行 不安広がる…車の窓ガラス被害で町会
20日夜から函館市内で相次いだ車両の窓ガラスを狙った器物損壊事件で、被害は100台を超え、地域住民に不安が広がっている。一部の町会では車両を使い独自の対策に乗り出すところもみられるが、多くの町会関係者は「未明に起きた犯行のため、巡回活動も難しい」と頭を悩ませている。愛車を24時間見守ることは困難だが、自動車用品店では車両の異常を警報音で知らせるセキュリティー商品もあり、自主的な防犯対策も効果がありそうだ。
市営住宅を中心に被害が集中した田家町会の後藤信夫会長は「本当に驚いている。町内には車庫の中も荒らされた人さえいる」と話す。五稜郭町会の深山泰三会長も「被害が少なかったとはいえ油断はできない。事件が続けばチラシを配るなどして住民に注意を促したい」と話している。
大川町会では同日夕方に防犯パトロールを急きょ実施した。スピーカーで「車上狙いが多発しています。不審者を見かけたら110番してください」などと呼び掛けながら、青色回転灯搭載車で町内を巡回。新谷則会長は「回覧板では1日や2日で全世帯に周知できない。状況をみてパトロールの回数を増やしたい」と話す。同町の道営団地に住む50代の女性は「うちはたまたま被害に遭わなかっただけだが、とても怖い。やめてほしい」と不安げな表情。
市町会連合会の敦賀敬之会長は「許されない悪質な行為。事件が収まらなければ町連としても何らかの対策を打ち出したい。これだけの被害があるのだから、皆さん十分に気を引き締めてほしい」と話している。
一方、自動車用品店では、ダッシュボードなどに取り付ける簡易型の警報機(約1万円)や、リモコンに異常を知らせる高機能タイプの警報機(5―6万円)を販売。カーナビやオーディオの盗難被害も多いことから、こうした商品は犯罪抑止に一定の効果がありそうだ。
「イエローハット函館新道店」(桔梗町)の花田智積さんは「セキュリティーを万全にすれば犯行も難しくなる。当店では防犯アドバイスもしているので相談して」と呼び掛けている。
提供 - 函館新聞社
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