平和の火 大阪のイベントで函館入り

 広島に投下された原爆の残り火を灯し続ける「平和の塔」(福岡県星野村)から分灯した「平和の火」が19日、函館市白鳥町のフリースペース「小春日和」(大野友莉主宰)に届けられた。採火式が行われた鎌倉から「火」を運んできた杉山晃司さん(20)=愛知県出身=は「この火の存在を多くの人に知ってほしい」と話している。

 平和の火は1945年、兵役中の故、山本達雄さんが原爆投下後、広島で書店を営む叔父を探した際、焼け跡から小さな炎を見つけ、星野村に持ち帰ったのが始まり。山本さんは自宅で火を絶やさず、68年には村が塔を建て、供養の火として引き継いだ。

 今回はこの残り火をともし、平和や戦争を考えるキャンドルナイトワンピース実行委(大阪)のイベントの一環。杉山さんは11日に鎌倉を出発し、ヒッチハイクで移動。携帯カイロで火種を持ち運び、16日に点灯場所として申し出のあった函館入りした。

 19日には、小春日和で数個のキャンドルに「火」がともされ、来店客らに披露された。点灯はこの日限り。杉山さんは20日に函館を発ち、札幌、余市に向かう。

 8月6日が誕生日という杉山さんは「原爆ドームに行ったことはあったが戦争について深く考えたことはなかった。何十年も火を守っていた事実に驚いた」と話す。3年前からこうした取り組みにかかわる大野さん(27)は「この活動で平和に対する意識が高まった。いろいろな人に伝えるため、来年も続けたい」と話している。

update 2009/6/20 11:46
提供 - 函館新聞社


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