摩周丸のマスト修繕進む

 函館市若松町12の観光施設「函館市青函連絡船記念館摩周丸」で、今月から船体上部にあるマストの修繕が進んでいる。1991年に同所で記念館として保存活用されてからは初めてとなる修繕で、7月1日の開港150周年記念式典までの完了を目指して急ピッチで作業が進む。同館の指定管理者のNPO法人「語りつぐ青函連絡船の会」(木村一郎理事長)は、11日から修繕費として市民からの寄付金を募っており、「市民の協力を得ながら、今後の保存につなげたい」と話している。



 マストは高さ約11.6メートル。汽笛をはじめ、夜間に船の向きを感知する「航海塔」や電波の送受信を行うレーダースキャナーなど運航に不可欠な機器が集中し、就航当時はいわば“船のアンテナ”の役割を担っていた。

 しかし連絡船廃止後、長年の記念館としての運用で潮風や雨にさらされ続け、鉄板はさびや腐食が目立つように。今年4月に道運輸局が行った船体検査で「(汽笛などの)機器が落下する恐れがあり、全面修復が必要」との診断結果を受け、同会が主体となって修復に踏み切った。

 今月からマストに足場を組み、作業員5人が腐食した鉄板の上から新たな鉄板を溶接する作業を進めている。溶接後はペンキを塗り、作業終了は今月下旬となる見込み。同会の白井朝子副理事長は「今月30日の就航記念日と、7月1日の開港150周年記念日にはきれいになったマストを見てもらえると思う」と話している。

 修繕費用は現在、同会の運営費で賄っているが、資金不足に悩む現状を受け、11日から市民からの寄付金募集を始めた。募集額は200万円をめどとし、金額制限は設けない。個人で5000円以上、法人で3万円以上の寄付については館内に個人名、会社名を掲示する。

 希望者は郵便振替で、口座番号02780-6-53037、加入者名「摩周丸修繕基金」で申し込む。問い合わせは同館TEL27・2500。

update 2009/6/11 12:44
提供 - 函館新聞社


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