市民体育館の意見交換スタート 整備求める声、立地の評価も
市民体育館の在り方を考える函館市の検討懇話会が4日夜、市民会館(湯川町1)で初会合を開いた。委員12人が隣接する市民体育館を視察し、築35年を経過した体育館の現状と課題を理解した。老朽化から整備を求める声が多かったが、現在の体育館の立地場所を評価する声もあった。
委員は利用団体、経済界、学校関係者、学識経験者などの代表と公募市民で、座長に道教育大函館校の田中和久教授を選出した。西尾正範市長の公約に体育館の新築整備はないが、老朽化が進み、市民や利用団体から整備の要望が高いことから懇話会を設置し、自由に意見を聞く。12月まで5回開き、多賀谷智教育長に提言書を提出する予定。
事務局の市教委生涯学習部が「まちづくりやスポーツ振興の観点など、幅広い視点から広く意見をいただきたい」と述べ、検討結果については「財政の問題もあるが、提言を尊重しながら検討していくことになる」とした。
意見交換では「完成した時は道内一の体育館だったが、今は床が傷むなど粗末になっている」「空港に近く市電でも便利。湯の川温泉という宿泊地があり、立地場所としては優れている」などの意見があった。経済界の委員からは「コンベンション施設との併用はできないか」との声があり、田中座長も「プレーする、応援する、支えるなど、いろいろな立場の人がより快適にかかわれる体育館が必要と思う」と述べた。
市民体育館では4階の体育室から1階のアリーナまでを見学。2階会議室の真上は体育室のため、バスケットボールを突く音が響く様子や、床の張り替えをしている体育室の現状などを学んだ。
事務局の説明では、現体育館は1975年の完成で、事業費は当時の額で10億8900万円。年間23万人程度の利用があり、年間の維持費は人件費5500万円、光熱費や管理費などで9500万円の計1億5000万円。利用収入は体育館と駐車場で年間2600万円程度という。
提供 - 函館新聞社
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