大型クレーン背に最後の進水式 函館どつく
函館どつくの函館造船所(函館市弁天町)で2日、本年度2隻目の新造船「WHITE CORAL(ホワイト コーラル)」(約1万9850トン)の進水式が行われた。今月中旬には隣接地にある大型クレーンの解体作業が始まることもあり、通常の3倍近い約300人の市民らがクレーンを背景にした最後の式典を見守った。
新造船は海運会社「NYKグローバルバルク」(東京)が発注した全長175・5メートル、幅29・4メートルの木材兼ばら積み貨物船。函館どつくが独自に開発した「スーパーハンディ32」型としては32隻目で、喫水が浅く、水深の浅い港でも出入りできるのが特徴だ。
進水式では発注元の関係者がくす玉を割り、軍艦行進曲に合わせて船が勢いよく船台を滑り降ると、詰め掛けた市民から大きな歓声が上がった。初めて見学に訪れた市内谷地頭町の鈴木信治さん(77)は「今まで当たり前だったクレーンのある風景がこれで見納めだと思うと感慨深いですね」と話していた。
新船は今後、内装工事などを済ませ、7月中旬に船主に引き渡される。函館どつくは現在、新造船を同型の貨物船に特化して年間8隻体制を取り、2012年度末まで受注が入っているという。次回の進水式は7月17日の予定。
提供 - 函館新聞社
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