新型インフル疑い…季節性に感染
函館市内で23日、新型インフルエンザの感染が疑われる事例が見つかったが、道立衛生研究所(札幌)で遺伝子検査(PCR検査)を実施したところ、A型の季節性インフルエンザと判明した。市立函館保健所や函館市などの関係機関は対応に追われた。
同保健所によると、感染が疑われたのは、21日に出張で函館入りした大阪府堺市の30代の男性会社員。男性は仕事をする一方で市内のホテルに宿泊した。22日夕ごろから体の不調を覚え、23日午前3時ごろに同保健所の発熱相談センターに相談。38・8度の発熱や関節痛、全身の倦怠(けんたい)感があり、新型インフルの患者急増地域から来たことなどから、同6時ごろ感染症指定医療機関で診察を受け、入院した。
簡易検査ではA型、B型ともに陰性だったが、医師はこれまでの臨床例から新型インフルの可能性を強く疑い、抗ウイルス薬タミフルを投与するとともに、同保健所に連絡。同保健所は詳細な検査のため、道警のパトカーで急ぎ道立衛生研究所に検体を運び、検査を依頼した。男性の症状は安定しているという。
結果を受け、同保健所の山田隆良所長は「新型と区別するのが非常に難しかった。今後も紛らわしいケースには早急に対処する」と述べ、疑わしい時は早めの相談を求めた。
市役所に駆け付けた工藤寿樹副市長は、「函館はこれからが観光シーズン本番。道内最初の感染となると衝撃は大きく、市内観光にも悪い影響を与えただろう。新型ではなくてほっとした」とまずは胸をなで下ろした。
函館市新型インフルエンザ対策本部(本部長・西尾正範市長)は25日、課長級の職員らで同本部幹事会を行い、今後の対応などを確認する予定。
提供 - 函館新聞社
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