市立函館保健所、はしかの予防接種率9割
はしかの流行を受けた国の「麻疹(ましん=はしか)の排除計画」に基づき、全国で実施されている無料の予防接種で、昨年度の函館市の接種率が全国・全道比でも高く、国の定めた目標値の95%に近づいた。対象となる中学1年生と高校3年生の接種率は、中1は92・6%、高3は85・9%。市立函館保健所は、目標達成を目指し、本年度も昨年同様の方法での接種を開始した。
過去の流行時に感染した世代と、ワクチン2回接種が一般的となった世代の谷間の世代の抗体保有率を高めようと、2008度から5年の計画で実施している。
多くの自治体が医療機関などでの個別接種を採用しているのに対し、函館市は、中学生は学校の協力を得て校内で実施。高校生は同保健所での集団接種を行う日を通知し、来所してもらった結果、中1は対象者2473人中2290人が、高3は2863人中2460人が接種した。
さらに事前に予定していた接種日程を終えた昨年12月に追加接種の機会を設け、対象者となる約1150人の自宅に通知を出すなどして周知を図ったところ、同月末現在の接種率は、中1が全国平均約66%、全道平均約65%に対し、函館は約90%に。高3は全国平均約58%、全道平均約64%に対し、函館は約82%にまで上昇した。全国や全道の最終的な接種率はまだまとまっていないが、関係者は12月末の数値と大きな変化はないと予想する。
八雲町も函館市と同様、効率的な接種を目的に、学校や町の保健施設を会場にした集団接種の方法を採用した。昨年度の接種率は、中1が96・1%と目標を達成し、高3でも93・6%と高かった。同町保健福祉課は「効果がある」として今後もこの方法を採る考えだ。
接種率について道健康増進課は、「道内では集団接種を採用している自治体は少なくないと聞いている。接種率は、自治体の周知方法や保護者の認識などによって異なるのではないか」と話している。
提供 - 函館新聞社
ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。