恵山中にニュートンの木移植

 旧尻岸内中が東京の植物園から譲り受けた「ニュートンの木」がこのほど、函館恵山中学校(木村元校長、生徒83人)敷地内に移植された。木は、イギリスの物理学者アイザック・ニュートンが「万有引力の法則」を発見するきっかけとなったリンゴの木の子孫。旧尻岸内中校舎を使っていた恵山高の閉校に伴い、植え替えとなった。12日には移植記念祭が行われ、関係者は「子どもの励みや目標になれば」と期待を寄せている。

 ニュートンの木はイギリスで接ぎ木によって増やされ、1964年、日本に苗木が送られた。その木は現在、東京の東京大大学院理学系研究科附属植物園(通称・小石川植物園)にあり、全国各地に分譲されている。

 移植された木は94年5月、当時の鈴木武嗣尻岸内中校長が小石川植物園に申し込み、植樹した。2005年、尻岸内中が東光中と統合した後も、校舎を引き継いだ恵山高が木のせん定などを続けていた。

 記念祭には保護者や地域住民ら約20人が来賓として参加。あいにくの雨模様だったが、参加者が中庭に植えられた約2メートル30センチの木に土をかけ、立派な成長を願った。

 体育館での式で木村校長は「それぞれ思いを持つ記念日にして」とあいさつし、2年の斉藤啓太君と田中翔太君が木の由来を英文と訳文で発表。3年の佐々木将斗生徒会長は「木を誇りにし、自分を高めたい」と感謝の言葉を述べた。

 来賓で参加した鈴木元校長は「中学生に将来への希望を見出してほしいと願って植えた」と回想。取り寄せた苗木は2本あり、当時東光中に一本をゆずった事実を明かし、「(旧東光中の)恵山中敷地内で成長しているはず。ぜひ探して」と呼び掛けた。尻岸内中卒業生も駆け付け、植樹時1年生だった長谷部裕美さんは「これからも元気に育ってほしい」と話していた。

update 2009/5/13 10:55
提供 - 函館新聞社


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