涙を誘う愛の言葉 桜の下で高校生朗読…「夫婦の手紙」コンクール

 【松前】松前町松前公園の夫婦(めおと)桜前広場で9日、「『夫婦の手紙』第2回全国コンクール公開発表会」(実行委主催)が開かれた。ソメイヨシノと八重ザクラが巨木で結ばれた夫婦桜(樹齢約80年)近くで、入選作品を地元高校生が朗読。夫婦の絆(きずな)や愛情、亡き伴侶への変わらぬ思いをつづった内容で、涙する観客が相次いだ。

 国内外から660通の応募があり、町民約100人が審査。最高位には東京都三鷹市の多田潔子さん(88)の作品が選ばれた。

 「君といると春のようだよ。ありがとう」と34年前にガンで他界した夫が病床で発した言葉を支えに生きてきたと伝え、「こちらこそありがとう。もうすぐまた会えますわ。できれば春の日の静かな光の中がよろしいわね」と結ぶ。

 松前高校3年生の戸田隆君(17)と小野寺望さん(17)が濃密なドラマの作品をしっとりと読み上げると、感極まり、ハンカチで涙をぬぐう来場者もいた。

 町内の祐川アサ子さん(63)は「心温まる人間模様ばかりで自然と涙があふれてきた」、函館市から来場した道職員の寺谷智之さん(36)、理絵さん(36)夫妻は「夫婦で病に立ち向かい、愛情をはぐくんだ話に心打たれた。今日聞いた手紙を励みにわたしたちも仲良く暮らしていきたい」と話していた。

 実行委員長の疋田清美さんは「野鳥がつぼみを食べ、今年の夫婦桜の花びらは少ないが、人生と同じでこんな日もある。このコンクールが、夫婦や家族、地域の絆を深めるきっかけになることを願いたい」と述べた。入選作品の一部は秋までに製本される。

update 2009/5/10 13:04
提供 - 函館新聞社


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