「人、資料、地域」で国宝に…中空土偶展で展示解説セミナー
市立函館博物館(青柳町17)で開催中の中空土偶展「国宝中空土偶と函館の文化財」の展示解説セミナーが4日、同館で開かれ、参加した30人が学芸員の大矢京右さんの説明を受けながら資料を観覧した。
同展は4月25日から始まり、2007年6月に国宝指定された旧南茅部町著保内野(ちょぼないの)遺跡出土の中空土偶をはじめとする考古資料から歴史、民俗、美術工芸の資料まで函館の貴重な文化財を一堂に展示。4日までに2000人以上が来場した。セミナーでは前段で大矢さんが文化財の定義などに触れた後、解説しながら展示室を回った。
中空土偶の前で大矢さんは「リアルな作りから縄文人の技術の高さが分かり、当時の精神文化を語る上で重要」と指摘。「掘り出してくれた小板アヱさんが所有権を譲ってくれ、地域の人が縄文文化を広めた。素晴らしい資料、人、地域の3つがそろい国宝になれた」と語った。
友人と参加した市内の福岡恵子さん(61)は「南茅部出身で思い入れがあり、2年ぶりに見たいと思って来た。あのユーモラスな表情がいい」と話していた。同展は17日まで。
提供 - 函館新聞社
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