A―net撤退問題、ANA幹部が市に事情説明
全日空(ANA)の子会社、エアーニッポンネットワーク(A―net、東京)が、函館など道内5市町の空港と丘珠空港(札幌市)とを結ぶ路線を新千歳空港(千歳市)に集約する方針を固めた問題で、ANAの幹部社員が23日、函館市役所を訪れ、会社の方針を正式に伝えた。市は対馬正樹港湾空港部次長が対応し、丘珠空港の路線維持を望む考えを示した。
市役所を訪れたのはANA企画室ネットワーク戦略部の平沢寿一部長代理ら3人。丘珠空港からの撤退方針に至った経緯について、平沢部長代理は、世界的な経済危機による経営環境の悪化を第一に挙げた。
同空港は冬場の運航率が80%で新千歳空港と比べ低いことや、滑走路が短く、現在使用しているプロペラ機の故障時の代替機に中型ジェット機が使用できない。その上、プロペラ機の後継機種がないなどの問題点が指摘されており、平沢部長代理は「新千歳へ移転した際、イレギュラー対応が臨機応変にでき、客への信頼度を高められる」と語った。
新千歳空港から札幌中心部へのアクセスも「JR札幌駅直通の快速列車が15分間隔で接続され、運航率の高さとJRの定時制を組み合わせると丘珠と遜色(そんしょく)ないサービスができる。関係自治体に丁寧に説明し理解を求めたい」とした。対馬次長は「事情は理解させていただいた。推移を見守りながら対応したい」と述べた。
この日は札幌市内で、札幌市や函館市、釧路市など関係6市町の空港担当課長による会議が開かれ、今後の対応策を協議した。
提供 - 函館新聞社
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