道南初の自主夜間中学開校
道南で初めてとなる自主夜間中学「函館遠友塾」(今西隆人代表)の入学式が15日、函館市若松町の市総合福祉センターで行われた。塾生として参加する函館市とその近郊の20―80代の42人が“新入生”となり、新たな学びへの一歩を踏み出した。
函館遠友塾は七飯養護学校の今西教諭が昨年秋に開設を呼び掛け、市民スタッフ約50人が集まった。授業は原則毎週水曜日午後に行い、国語や算数などの教科のほか、給食や学校行事も企画する。
入学式ではスタッフらから大きな拍手が送られる中、第1期の塾生が入場。一人一人名前が呼ばれると、塾生は「はい」と返事していた。
今西代表は「函館遠友塾は学びを味わうことが目的。じっくりゆっくりあせらず学んで」とあいさつ。新入生を代表し、塾生最高齢の黒田正二さん(88)が「昨年勇気を出して申し込み、今日は待望の入学式。多くの先生の指示のもと仲良く協力して楽しい勉強にしたい」と述べた。
ことし20年目を迎える札幌遠友塾代表の工藤慶一さんもお祝いに駆け付け、「皆さんの学ぶ力が実りを迎える日は必ず来る。ぜひ一緒に歩みたい」と語り掛けた。各教科を担当するスタッフの自己紹介の後、参加者全員で「花」を合唱して締めくくった。
函館市に住む竹内俊子さん(75)は「戦争の空白を埋めてくれる遠友塾に感謝したい。遅れたことをいろいろ教えてもらいたい」と喜んでいた。
提供 - 函館新聞社
ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。