しめやかに啄木忌
石川啄木(1886―1912年)の98回忌にあたる13日、函館啄木会(岡田弘子会長)主催の啄木忌が函館市住吉町の東海山地蔵堂で行われた。啄木を愛する会員や市民ら30人ほどが参加し、法要や「石川啄木一族の墓」への墓参で啄木への思いを新たにした。
啄木が亡くなった1912年の翌年の一周忌で、啄木が身を寄せていた同人「苜蓿社(ぼくしゅくしゃ)」のメンバーが同会を立ち上げて以来、啄木忌は現在まで行われている。参加者は同地蔵堂での法要と石川啄木一族の墓で一人一人焼香を済ませた。
この後の追悼講演会には、上ノ国町職員で国際啄木学会会員の北村克夫さんが江差、函館の歌人西堀秋潮(しゅうちょう)と啄木の交流について講演。歌人与謝野鉄幹が創設した「新詩社」の社友に、函館で一番初めに入ったのが西堀であることや、西堀が小樽で営んでいた書店に啄木が通っていたとされる様子を語り、「啄木は鉄幹が一目置いていた西堀と文学談義で盛り上がり、文学活動の意欲を高めていたのでは」と話した。
西堀の孫にあたる吉村征子さん(71)は「祖父と啄木の交流が語られるということで来ました。啄木忌だけでなく、文学作品がこれからも世に語り継がれてくれれば」と話していた。
提供 - 函館新聞社
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