中小企業融資、2割増…函館市の制度 今月から限度額拡大

 厳しい経済情勢を反映し、函館市の中小企業融資制度を利用した金融機関の融資額が前年比2割増となっている。世界的な金融危機のほか、国の緊急保証制度で資金が借り入れやすくなったことが背景にある。市は4月から中小企業向けの融資限度額を増額し、資金の集約を図るなどの対策も講じている。

 市商業振興課によると、運転資金や設備資金など市の融資制度を利用し、中小企業が金融機関から借りた額は2008年4月から09年1月末までに総額で38億8900万円。前年同月は32億5900万円で、19・3%増えている。

 国は昨年10月31日から、従来のセーフティーネット保証の対象業種を広げ、認定条件を緩和し、企業が融資を受けやすいようにした。自治体が認定すると信用保証協会の保証付きで市や道、銀行などの各種制度を利用して資金を借りることができる。

 緊急保証制度で市が認定した件数は、昨年11月から今年3月末までの5カ月間で830件あった。従来のセーフティーネット保証は年間50―60件程度といい、大幅に増えている。信用保証協会の保証付きのため、返済不能となっても市が不良債権を持つことにはならない。  市はまた、中小企業融資制度を一新し、融資限度額の拡大や利子低減などを図った。数多くあった各種貸付資金の統合を進め、運転資金と設備資金は一般支援資金に一本化し、借り入れ限度額も運転資金4000万円、設備資金6000万円に倍増した。

 小規模事業資金や特定小規模育成資金を小口ファイト資金とし、融資限度額を2・5―4倍の1250万円とした。融資期間も2倍の10年以内としている。

 同課は「国の緊急保証制度などと合わせて中小企業への資金融資の円滑化を図っていきたい」と話している。

update 2009/4/10 12:42
提供 - 函館新聞社


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