「海炭市叙景」熊切監督らロケハン
函館出身の作家、故佐藤泰志(享年41)の代表作「海炭市叙景(かいたんしじょけい)」の映画化を目指す市民有志の製作実行委員会(菅原和博委員長)の活動で、東京在住の熊切和嘉監督(34)らが6日までの3日間、函館市内とその近郊で撮影地を探すロケハンを行った。一行は佐藤泰志の墓がある東山墓園などをめぐり、映画制作に向けた構想をふくらませていた。
熊切監督は4日の最新作「ノン子36歳(家事手伝い)」の函館上映を機に越川道夫プロデューサー(43)と共に来函。同日実行委メンバーと顔合わせし、「人間のタフな面を描き重厚な映画になるはず」とイメージを語った。
初日は函館山や函館市文学館などをめぐり、5日は北斗上磯中のプラネタリウムや函館市赤川町の笹流ダムなどを見学。東山墓園では佐藤泰志の墓に静かに手を合わせ、原作者に思いをはせていた。
熊切監督は「市内のどこからでも函館山が見える。原作の要所でさまざまな角度から見える山の重要性を感じた」などと手応えを語った。越川さんは「登場人物が肉体を持って感じられ、どんな映画にすれば良いのか具体的に分かり始めてきた」と話していた。
映画化に向け、実行委は制作予定費2000万円のうち、1000万円を市民からの募金で集めたい考え。19日には西部地区で行われる「バル街」でPR活動を行う。
問い合わせは事務局(シネマアイリス)TEL0138・31・6761(午後1時―同4時)。
提供 - 函館新聞社
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