韓国人観光客、食べ物と温泉 低い評価

 函館市はこのほど、韓国人観光客を対象に実施した函館観光の実態調査結果をまとめた。夜景の優れた函館山や自然の美しさは好評だが、不満点として韓国語のコミュニケーション不足や食べ物が上位に挙げられた。温泉や食など函館観光の目玉が必ずしも韓国人の満足度を高めておらず、国際観光都市を目指すうえで示唆に富んだ結果となった。

 調査は民間業者に委託し、昨年8月(夏季)と同12月(冬季)の2回、函館空港を訪れた韓国人観光客計400人に聞き取りをした。

 観光スポットの認知度は、「函館山」が夏季、冬季とも90%以上で認知され、次いで「大沼公園・鹿部町」「トラピスチヌ修道院」「五稜郭」「元町地区周辺」の順で50%前後の知名度があった。

 印象度も「函館山」が夏季、冬季とも49%とトップ。認知度が高い「大沼公園・鹿部町」「トラピスチヌ修道院」はそれぞれ20%、10%の低水準にとどまった。

 函館観光の目的は「温泉や露天風呂に入る」が高いポイントを示したが、「湯の川温泉」の認知度、印象度は他の観光スポットと比べ低い結果となり、周知の必要性が課題として浮き彫りとなった。

 満足点では、「街・都市の景観」「自然の美しさ」「宿泊施設」「市民の親切心」の順で高かったが、不満点は「コミュニケーション」「案内の外国語標記」と、ホスピタリティー(もてなしの心)がかかわる要素が上位を占め、函館の売りである「食べ物」が3番目に続いた。

 食べ物の支持率はすしがトップだったが、牛乳、乳製品、ソフトクリームが高い支持を得ている。食べ物が不満点の上位につらねたことについて、市ブランド推進課は「料理そのものの不満ではなく、外国人の食文化に沿ったメニューを一品でも出すなどもてなしの部分が不備だったのでは」と分析。

 調査結果をもとに民間業者が掲げた提言は@滞在日数を増やす魅力づくりのポイントは温泉A「湯めぐり」など外国人に人気のあるメニューを提供する体制づくりB地元乳製品のブランド化―などを掲げた。

 同課は「不満点、課題を解消していくことが観光の魅力づくりに不可欠。今回の調査結果を受け止め、官民一体で取り組みたい」としている。

update 2009/4/5 11:03
提供 - 函館新聞社


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