市税滞納 差し押さえ強化…函館市

函館市は税負担の公平性を保つため、支払う能力がある市税滞納者への差し押さえを強化している。市役所は税務署と同様に、調査権や家宅捜索の権限を持つ。督促状や催告書を再三にわたり送っても一切連絡のない場合などは財産調査予告をして実行するなど、強い姿勢で臨んでいる。

 市納税課によると、国税還付金を除く市税滞納者の差し押さえ件数は、2004年度87件、05年度72件、06年度61件、07年度73件で、08年度は2月末で168件に達している。差し押さえは預貯金のほか、給料、家賃、生命保険、不動産など。

 08年度は2月末までの差し押さえ168件のうち、預貯金が71件で突出している。この9割方が軽自動車税の滞納という。

 軽自動車税は商用で1台4400円、乗用は7900円で、5月末が納期。08年度の市の税額は3億8800万円で、2月末時点の滞納は1950万円、納付率は95%となっている。単純計算で20台中1台が支払っていない。税額が極端に高いわけでもないため、可能であれば差し押さえをしている。

 軽自動車税の差し押さえはこれまで、滞納分に対して実施してきたが、08年度は現年度分も着手した。滞納者には督促状、催告書、最終警告書などを送付しており、それでも連絡が一切ない場合は悪質とみて、差し押さえを検討する。各種税金の支払いが困難な場合は随時、納付相談もしている。

 定額給付金の差し押さえについて、総務省は「給付金の趣旨に合致しない」との見解示している。市も厳しい経済情勢下での生活支援や景気対策という趣旨を踏まえ、差し押さえはしない。

 同課は「納期内納付をしてもらうための措置で、支払う能力のある滞納者が増えるとそのための職員を配置し、結果として税金を使ってしまう。本当に苦しい人の納付相談に応じるのが本来の仕事であることを理解してほしい」と話している。

update 2009/4/3 10:55
提供 - 函館新聞社


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