景況感 過去2番目の低水準…3月の日銀短観

 日銀函館支店(市川信幸支店長)は1日、3月の企業短期経済観測調査(短観)を発表した。渡島・桧山管内の企業の景況感を示す業況判断DI(「良い」とする割合から「悪い」とする割合を引いた指数)は、全産業でマイナス33となり、統計が残る1983年以来、造船不況に見舞われた84年(マイナス39)に次ぐ過去2番目に悪い水準に落ち込んだ。前回調査(12月)から9ポイント悪化し、3期連続の下落となった。

 産業別では、製造業が前回を4ポイント下回るマイナス19。このうち機械が世界的な景気後退に伴う需要の冷え込みで10ポイント悪化のマイナス30と大幅に下落した。食料品は個人消費の低迷などが響いたが、前回より2ポイント悪化のマイナス17にとどまった。

 非製造業は前回から11ポイント下回るマイナス39で、84年3月調査(マイナス50)以来、過去2番目の低水準に。特に小売は比較可能なデータの残る91年以降、過去最悪だった前回を6ポイント下回るマイナス70となり、ワースト記録を更新。飲食・宿泊は観光客の低迷が影響し、前回から38ポイント下回るマイナス63だった。

 3カ月後の景気予測を示す先行きDIは、全産業で7ポイント低下のマイナス40。製造業では輸出関連の機械を中心にマイナス34と大幅な悪化を見込んでいるのに対し、非製造業では横ばいか若干の改善を予測する業種も多く、景況感の悪化に一定の歯止めが掛かるとの期待感も示された。同支店は「雇用環境の悪化が消費不振に跳ね返った形で、非製造業の落ち込みが目立った。相次ぐ単価の下落で企業の経営環境は一段と厳しさを増している」とみている。

 調査は2月23日から3月31日まで道南の107社(製造業33社、非製造業74社)を対象に行い、全社から回答を得た。

update 2009/4/2 12:49
提供 - 函館新聞社


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