鹿部道路など整備一時凍結
国土交通省は31日、全国で整備予定の直轄国道617件のうち、18件を2009年度に一時凍結すると発表した。このうち道南では国道278号鹿部道路(鹿部町大岩―同本町間約7・7キロ)と同230号国縫道路(長万部町国縫―今金町花石間約14・9キロ)が対象に挙がっており、地元自治体や周辺地域に衝撃が広がっている。
鹿部道路が凍結対象となった鹿部町ではこの日、川村正町長が函館開発建設部など各関係機関に出向き情報収集に努め、一両日中にも町議員と今後の対応を話し合うとしている。同町の高橋利之副町長は「今回の凍結規準は費用対効果のみに焦点を当てており、地域にとっての重要性が考慮されていない。駒ケ岳噴火時の避難ルート、豊富な水産物の輸送ルート、大沼国定公園や恵山道立自然公園を結ぶ観光ルートなどさまざまな役割を持ち合わせる重要路線であることに変わりはない。これまで同様に一日も早い開通に向けて働きかけていきたい」と話す。
今回は凍結の対象外となったが、鹿部道路と同じ国道278号に整備が計画されている尾札部道路(函館市尾札部―大船間約14・8キロ)の建設促進を訴える、尾札部道路建設促進協議会(加藤詔三会長)も驚きを隠さない。加藤会長は「地域が心から望んでいる道路整備が、このように簡単にストップさせられるのはやりきれない。現場の状況をしっかりと把握した上で判断してほしい」と訴える。
鹿部、尾札部両道路を含めた函館周辺の幹線道路の整備促進を訴える函館広域幹線整備促進期成会(会長=西尾正範函館市長)も、今回の発表にすばやく反応。この日、同期成会事務局と川村町長が今後の対応について話し合った。同事務局は「5月に行われる期成会の総会で鹿部道路の問題を取り上げ、一致団結して解決策を探っていきたい。防災、観光、物流などの役割を背負っている重要な幹線道路を一日も早く開通できるように、関係機関全体で知恵を絞っていきたい」と話している。
提供 - 函館新聞社
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