懐メロレコード鑑賞会開催500回
函館市西旭岡町の先名康幸さん(80)が、近隣の老人福祉施設、旭ケ岡の家在宅ケアセンター「ベレル」(中村哲也施設長)で1998年から毎週続けている「懐かしのレコード鑑賞会」が26日、500回の節目を迎えた。2台のレトロな蓄音機から流れる昔の流行歌に、同施設の利用者は大喜び。先名さんは「毎回楽しみにしてくれる利用者や職員の皆さんに支えられることがなければ、500回も達成することはなかった」と振り返る。
サハリン(旧樺太)出身で自宅が理髪店だったという先名さんは、小さいころから店内の蓄音機をいじっては当時の歌謡曲に夢中になった。30代になってから趣味で蓄音機とレコードの収集を始め、これまでに集めたレコードは300枚以上。戦前戦後の歌謡曲をはじめ、民謡、ジャズなどジャンルはさまざま。
レコード盤が減るため同施設では日ごろカセットテープに録音した曲を流すが、大きな行事や記念の時などでは蓄音機を持ち寄り、その味わい深い音色を楽しませている。この日は「有楽町で逢いましょう」(フランク永井)や「青い背広で」(藤山一郎)などの懐メロ12曲をかけた。「あのころは森永のミルクキャラメルや明治の板チョコなんか食べましたね。みんなは覚えてるかな」などと当時の様子も交えた口上も評判だ。
中村施設長は「1000回まで頑張ってほしいです」と期待を見せる。利用者の逢見八重子さん(84)は「先名さんが聞かせてくれる曲はわたしたちの青春時代を思い起こさせてくれる。懐かしさについつい口ずさんでしまいます」と笑顔を見せる。
2007年秋からは北斗市の福祉施設も訪ねている先名さん。「元気なうちは利用者のためにも、そして自分のためにも、生きがいであるこの活動を続けたい」と話す。
提供 - 函館新聞社
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