美術品収蔵庫を…画家・岩田さん市に200万円寄付
函館出身で東京在住の画家岩田治子さん(82)は25日、自身の作品を販売した売上金200万円を、美術品収蔵庫建設の基金にしてほしいと函館市に寄付した。函館市役所を訪れて西尾正範市長に目録を手渡し、西尾市長は「整備に向けて今後考えていく」と伝えた。同市は現在4000点以上の美術品を所蔵するが、保管方法などを巡り市議会でも議論されており、今後の動向が注目される。
同市には博物館に約3900点、公共施設に約440点の絵画や書、彫像などが収蔵されている。開会中の市議会でも、予算特別委員会で黒島宇吉郎市議が「美術品の保管は温度や湿度の管理が難しく、収蔵庫を用意すべきだ」などと提言している。
岩田さんは19−24日に同市内で「岩田治子と果実油絵チャリティー展」を開催した。岩田さんと親交があり、函館市民会館の初代館長や函館文化会会長などを務めた関輝夫さん(83)が実行委代表となって進め、出展した約50点を完売した。
この日、市役所を訪れた岩田さんは「すべて売れたのは本当に驚きですが、本当にありがたい」と話し、岩田さんの父で函館の洋画発展の礎を築いた故佐野忠吉さんに触れ、「父もこのような事を望んでいると思う」と収蔵庫建設に期待した。
西尾市長は「市民会館では一時屋根裏のような場所に置いていたが、貴重な資料なのでどう管理していくかを市教委で考え、浄財として寄付金を使わせて頂きたい」と応じた。
提供 - 函館新聞社
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