菊池さんが手話通訳士試験に合格
障害者生活支援センター「ぱすてる」(函館市石川町)の手話通訳要約筆記派遣調整員、菊池克子さん(53)が、本年度の手話通訳士の試験に道南から唯一合格した。合格率約3割の難関で、函館市内からは4年ぶり6人目。菊池さんは「手話通訳の仕事が注目されることで聴覚障害者への理解につながれば」と話している。
手話通訳士は厚生労働省認定の資格。障害福祉や聴覚障害者に関する基礎知識、手話の実技などで通訳の技能が問われる。試験は年1回で、20回目の本年度は10月11、12日に試験、1月30日に合格発表が行われた。受験者数は897人で合格率は33・1%。聴力障害者情報文化センターによると、24日現在、登録されている手話通訳士は全国に2268人、道内には64人いる。
菊池さんは、函館、北斗両市、七飯町の委託を受けて障害者のコミュニケーション支援事業を支えている同センターの手話通訳者の1人。手話通訳者や要約筆記者を派遣する業務を担う。
手話通訳士には6年目で合格。北海道ろうあ連盟認定手話通訳認定試験(1、2級)にも合格しているため、これまで11年も試験勉強を続けた。「勉強が面白くなって自身のスキルアップにもなり、あきらめなくてよかった」と振り返り、「勉強会を開いてくれた通訳者仲間や聴覚障害者の皆さんに感謝したい」と話す。
手話通訳士の試験は難易度が高く、受験できるのは東京都、大阪府、熊本県の3カ所のみで、道南から挑戦する通訳者は少ないという。菊池さんは「わたしでも受かったのでほかの通訳者にももっと受けてほしい。皆が受けると通訳者全体のレベルアップになり、聴覚障害者の生活を豊かにすることにつながる」と期待している。
提供 - 函館新聞社
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