大沼トンネルの多重事故、運転時 路面状況に注意を
七飯町峠下の国道5号「大沼トンネル」の札幌方向に向かう下り線で今月1日と15日の昼ごろ、複数の車がかかわる衝突事故が相次いで発生した。15日には、トンネル出口付近でスピンした車両を皮切りにわずか30分間に計16台が事故を起こし、3人が軽傷を負った。函館中央署は「一歩間違えれば、大惨事にもつながった。急激な路面変化に対応できずに起きた融雪期特有の事故だ」として注意を呼び掛けている。
同署によると、15日の事故は、午前11時半ごろから正午すぎにかけて発生。左側の車線を走行していた車両が、トンネル出口手前50メートル付近で何らかの原因でスリップし、横になって停止。この車を避けようとして停止したり、急な車線変更をしようとした後続車両が次々と追突事故を起こし、さらに、内部の状況に気付かず、入り口付近でも数台が事故に遭った。当時、トンネル外は湿潤した路面で、トンネル内の気温変化により、出入り口付近は一部凍結していたという。
同署交通第一課の塩入信一課長は「トンネル内だけではなく、橋の上や日陰の部分など、一見して乾燥した路面でも凍結している場合がある」と指摘。発進、加速、ブレーキ、ハンドル操作など「急」の付く運転操作は危険性が高いが「凍結路面では『急』の付く動作ではなくても、バランスを失い、スピンすることがある」(同)と話す。
また、大沼トンネルは、上下線とも一方通行の2車線道路で、白の実線が引かれているため、トンネル内では進路変更はできない。しかし、実際は無理な追い越しや車線変更をして走行する車両が見受けられ「ドライバーの認識が不足している」とする。
雪解けが進み走りやすい路面となる春先は、ドライバーが速度を上げて走行する傾向にあるが、速度超過は事故時の被害拡大にもつながる。塩入課長は「少しくらい速度を上げても目的地までかかる時間は変わらない。路面変化に即応できる制限速度を守り、ゆとりのある運転をしてほしい」としている。
提供 - 函館新聞社
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