函館市が差額問題など調査へ…ロシアセンター整備で

 ロシアの政府系財団「ロシアの世界」が昨秋、ロシア極東大函館校に整備したロシアセンターの事業費が当初見込みを大幅に上回り、同校が約900万円を函館市の補助金などから負担した問題について、工藤寿樹副市長は17日の市議会予算特別委員会で「なぜこのような事態になったか、市としても調査したい」と述べた。

 志賀谷隆氏(公明党)の質問に答えた。

 ロシアセンターは当初、1階の小部屋に1200万円で整備する予定だったが、2階の2部屋を貫いた約95平方メートルに整備方針が変わり、事業費は2800万円になった。財団が全額負担する予定だったが、最終的に振り込まれた額は20万ドル(約1900万円)で、同校が約900万円を負担した。市内の資材会社が請け負い、予定より広くなったため市内の建設会社と提携して整備した。

 志賀谷氏は、1階から2階に変わった時期や業者選定の経緯、同校を運営する学校法人函館国際学園が理事会に諮らず900万円を負担したことの是非をただした。

 渡辺宏身企画部長は、市がウラジオストクを公式訪問した昨年10月7日、財団側から1階の部屋の設計図を受け、同10日に場所を2階に変更することが決まり、同学園が業者にも話をしたことを説明。「昨年春の時点で大学側の事業計画にロシアセンター整備があった。11月4日のラブロフ外相来函に合わせた急な整備だったが、補助金からの支出が理事会の承認なしに行われたことなどは不適切」と述べた。

 志賀谷氏は、函館国際学園が市の補助金などから運転資金約1000万円を蓄え、その中から900万円が支払われたことは補助金の目的外使用で、市の補助金交付規則にも違反しているとした。

 工藤副市長は「ロシア側の悪意や故意で曲がった進め方をされたとは思っていないが、一連の手続き、手順が適正になされたか疑問がないわけではない」と述べ、調査する意向を伝えた。

update 2009/3/18 15:41
提供 - 函館新聞社


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