函館市、夕張に1人派遣…道市長会から要請

 函館市は4月から、財政再建に取り組む夕張市へ職員1人を研修派遣する。夕張市が道市長会に支援を要請し、函館市も自治体同士の互助関係を重視した。函館市議会では職員の研修派遣の在り方が問われているが、市人事課は「夕張からの応援要請に応える形。他の自治体の行政に触れることで職員の資質向上につながる」と話している。

 夕張市は財政再建団体に転落後、退職者が相次ぎ、新年度からは財政再生計画を新たに策定しなければならない。このため、今月初めに職員3人、2年間の支援を道市長会に要請した。福祉部門、市営住宅などの建設部門、国民健康保険、税務などの担当者を希望している。伊達市と岩見沢市も1人ずつ派遣する予定。

 派遣は2010年度までの2年間だが、函館市はまず1年間の研修で職員1人を公募し、状況をみて2年間に延長するか新たに1人を1年間派遣するかを決める。公募は来週にも開始し、30代の一般職を考えている。給料や手当は函館市が負担する。

 市の研修派遣を巡っては、研修名目で業務支援に当たっている面があるとして、函館国際貿易センターに派遣していた2人の次長職を昨年12月末で引き上げた。市人事課は「北海道の中核市として応援の要請に応える。職員の能力を発揮し、学ぶことも大きいはず」と説明する。

 夕張市は現在、道や東京都、民間などから13人の人的支援を受けている。財政難で職員の採用ができない中、民間からの派遣2人は5―6月に任期満了となり、8人の支援を受けている道とも支援体制を協議中という。

 同市総務課は「道市長会から正式な連絡は受けていないが、他市も財政状況や職員体制が厳しい中にあって、協力をいただけることは感謝に堪えない。最低限の市民サービスを維持し、行政執行を続けたい」と話している。

update 2009/2/19 13:13
提供 - 函館新聞社


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