千両役者!歓声こだま…初春巴港賑

 函館の各界名士が繰り広げる歌舞伎公演、初春巴港賑(はつはるともえのにぎわい)の第31回公演(実行委、函館市文化・スポーツ振興財団主催)が15日、函館市民会館大ホールで開かれた。舞台あいさつの口上を含め4演目が上演され、迫真の芝居やハプニングの“名演技” に満員の観客から大きな拍手が送られた。

 「初春―」は、函館の新春の風物詩として親しまれており、経済、医療、教育などで活躍する市民や函館子ども歌舞伎の団員らが出演する。今均実行委員長、谷沢広副市長ら5人による口上に続き演じられた「一本刀土俵入」では、主人公の駒形茂兵衛の登場シーンなどに歌や踊りなど独自の演出を凝らし、観客は娯楽性あふれる展開を楽しんだ。

 おなじみの「白浪五人男」には、今年が函館開港150周年ということもあり、函館山ロープウエイの小笠原忠専務のほか、市内のホテル関係者など観光事業の5人が出演。大捕り物の場面で名乗るとき、「函館にお越しのお客様はぜひ当ホテルを利用して」など、それぞれのPRを含めたせりふに歓声が起こった。

 最後は源平の合戦で敗れた安倍貞任、宗任の兄弟が八幡太郎義家に対し親の敵討ちをしようとする「奥州安達原三段目(おうしゅうあだちがはらさんだんめ)」。一瞬にして衣装が変わる「引き抜き」と呼ばれる技を使ったほか、ベテラン出演者の高い演技力が観客の心を打ち、盛大な拍手が送られた。

 17年間連続して観劇しているという函館市美原の主婦森宮麻美さん(61)は「本物の歌舞伎らしさに加え、本来の歌舞伎にない面白みを加えた演出が楽しい。せりふが出てこない場面もあったが、一生懸命練習してきた出演者に心から拍手を送りました」と話していた。

update 2009/2/16 13:25
提供 - 函館新聞社


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