「認知症サポーターの輪」 もっと
認知症を正しく理解し、本人やその家族を見守る「認知症サポーター」を増やそうと、函館認知症の人を支える会(通称・赤とんぼの会)が道南の各種団体の依頼で出向き、知識や対応方法を広めている。両親ら6人の介護経験がある佐藤悠子会長(65)は、患者や家族が暮らしやすい地域づくりを目指し、これまで300人を養成した。3日に市内で開かれた市民団体「ゴミ土楽(どーらく)の会」主催の養成講座で、「人は誰もが老いる。認知症は自分の問題であると認識し、患者やその家族の心を分かろうすることから始めて」と呼び掛けた。
厚生労働省が進める全国で100万人のサポーター養成を目指す運動の一環で、「全国キャラバン・メイト連絡協議会」(東京)に認定された講師役(キャラバン・メイト)が自治体に実施計画などを提出し、養成講座を開催。受講者にはサポーターの証しとなるオレンジリングを配布している。
講座ではキャラバン・メイトが認知症の症状、それに伴う支障、患者への適切な対応、治療、予防などについて解説。赤とんぼの会には06年に認定を受けた佐藤会長ら5人のキャラバン・メイトが在籍する。
佐藤会長は脳の細胞が壊れることで直接起こる記憶障害などの中核症状、本人の性格や環境などによるうつなどの周辺症状について説明。「認知症の人は何も分からなくなった人ではない。忘れる不安を感じ、自信を失っている」と自尊心を傷つけない対応の重要さを説いた。
市内のキャラバン・メイトとサポーターの数(昨年12月10日現在)は1809人。同会では近年、学校や町会など地域から依頼を受けるようになった。
佐藤会長は「子どもから大人まで社会的にもっと広げていきたい」とし、講座の依頼を受け付けている。問い合わせは佐藤会長宅TEL0138・64・7876(ファクス兼用)。
提供 - 函館新聞社
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