道南の公立高校出願状況、市函、中部1・3倍
道教委は27日、2009年度公立高校入試の当初出願状況(26日現在)を発表した。渡島、桧山両管内の全日制の平均倍率は、それぞれ前年度と同じ1・2倍、0・7倍。全日制では大野農業の食品科学科が2・0倍と最も高く、函館工業も6学科平均が1・7倍と高倍率だった。旧函館市地域の学校や七飯、上磯、長万部、八雲、江差の普通科は1・0―1・5となったが、このほかの地域は募集人員を下回った。
全日制の出願者は渡島管内が前年度比21人増の3342人、桧山管内が同8人増の295人。定時制(函館市内のみ)は同22人増の112人で、平均倍率は0・5倍。
渡島管内の全日制普通科では、「学校裁量問題」を導入する市立函館が前年度比0・2ポイント減の1・3倍、函館中部も同0・2ポイント減の1・3倍。市立函館は推薦出願者数だけ見るとほぼ2倍となり、小松将人教頭は「推薦枠が定着してきた」と話す。長万部は1・1倍と前年度を0・6ポイント上回り、関良一教頭は「町のJR定期代補助で後志管内黒松内町からも生徒が確保できた」とする。
一方、専門学科では前年同様食品系の人気が高く、大野農業食品科学科のほか、函館水産の水産食品が1・7倍になった。大野農業の米田敏也教頭は「食の安全が求められ、実践的な教育課程への関心が高まっているのでは」としている。
函館工業も全体的に倍率が上がり、環境土木は1・9倍と前年度比1・0ポイント増。藤田政光教頭は「専門的学習で就職に有利な上、活発なクラブ活動などが魅力アップになった」とする。函館商業は国際経済が同0・5ポイント増の1・6倍だった。
函館市中学校進路指導研究会の三島俊博会長(函館潮見中校長)は「全日制受験生で函館市内の希望者は微減、市外は微増との調査結果があり、地元志向が増えている可能性がある。前年度倍率が高い学校が敬遠される特徴も出ているのでは」と分析する。
桧山管内は1学級増となった江差普通科(1・0倍)を除き、各校とも出願者が募集人員を下回った。江差の岩見清孝教頭は「中学校訪問など生徒確保の取り組み強化で管外流出が防げた」とする。
道内では全日、定時の合計募集人員4万2130人(有朋を除く)に対し出願者は4万3569人で、平均倍率は前年度を0・03ポイント下回る1・03倍。出願変更の受け付けは28日から2月3日午後4時まで。学力検査は3月4日、合格発表は同17日。
提供 - 函館新聞社
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