山車会館建設 「併設」方針めぐり紛糾

 【江差】江差町は19日、山車会館建設計画に関する祭礼関係者を対象とした説明会を町保健センターで開き、施設を江差追分会館(中歌町)に併設するとした町の方針に理解を求めた。しかし、出席者からは「祭礼にしこりを残すような議論の方法は問題」との意見が相次ぎ、約2時間にわたる会議は紛糾した。

 町は日本宝くじ協会(東京)の全額助成で、姥神大神宮渡御祭の山車を展示する「山車会館」を追分会館に併設して建設する方針。既に申請準備の書類を窓口となる道総務部に提出した。ただ、祭礼関係者を中心に姥神大神宮横(旧平野旅館跡地)への建設を求める声も根強く、町内を二分する議論となっている。

 会議には町内13基の山車保存会長と祭礼時の最高責任者である「頭取」ら約20人が出席。冒頭で飴谷副町長は「山車は町民の大切な宝物。建設場所はいささかの心配もないことが大前提だ。混乱を招いた責任は町にあり、おわび申し上げたい」と、町の対応に不備があったことを認めて謝罪した。

 施設建設には大多数の出席者が理解を示したが、「港に近い追分会館は塩害が心配」「山車の巡行経路と離れた追分会館での建設は疑問」との意見も相次いだ。町が設けた有識者検討委が、建設地を旧平野旅館跡地とした答申を覆す格好で、町が江差追分会館への併設を決めたことについて「決定を押し切ろうとする町の姿勢が問題」との反発も。議論の在り方をめぐる町内部の意思統一も不十分で、副町長と担当課長の発言がたびたび混乱。mネ谷副町長は「建設場所は確定ということではない。各地域に町の方針を持ち帰ってもらい議論して欲しい」と呼び掛けた。

update 2009/1/20 12:09
提供 - 函館新聞社


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