山本さんのイモ厚沢部一≠ノ…メークイン農家が「味自慢大会」

 【厚沢部】本道のメークイン発祥の地とされる厚沢部町で、町内の生産農家同士が自慢のメークインの食味を競い合い、町全体で品質の向上を目指す「オラがいも味自慢大会」(実行委主催)が、山村開発センターで開かれた。24人が昨秋収穫したメークインを出品。厳しい審査を勝ち抜いた10人で“味の決勝戦”を争った結果、中館町の山本貢司さん(65)が優勝に輝いた。

 【大会は18日に開かれた。昨年に続き2回目で、町内の農家が実行委(佐々木勲委員長)を組織。農作業が一段落するこの時期に開催した。町の顔として知られるメークインだが、畑の土壌や栽培方法の差から「食味や舌触りはそれぞれの農家で個性が生まれる。みんな自分のイモが一番だと思っている」と実行委。生産農家が“最高のメークイン”を競うことで、地域全体で食味の統一や品質の底上げを図る狙いがある。

 【昨年12月に出場予定の農家が自慢のメークインを出品。農協の予冷庫で同じ条件で保冷してきた。大会当日は朝から農家の女性陣を中心にメークインを同じ条件で蒸し上げた。「同じ鍋で煮ると煮汁が混ざり合い味の審査ができない」(実行委)という念の入れようだ。

 【予選では切り分けたメークインがテーブル上にずらりと並び、十数人の審査員が「粉の吹き方」「舌触りがなめらか」「甘みがある」など9項目を採点し、5段階で総合評価した。決勝には予選を通過した9人と昨年の優勝者の計10人が出場。大会長の渋田正己町長らが試食し、審査の結果、優勝は山本さん、小沢敏一さん(館町)が準優勝、増田恒雄さん(鶉)が3位に入賞した。

 【3ヘクタールの畑でメークインを栽培している山本さんは、妻喜和さん(62)と優勝トロフィーを手にした。父の代から脈々と受け継いできた技術の向上に力を注ぎ、同じ農家や指導機関も一目置く存在になっている。「自分ではまだまだと感じている。4年ごとの輪作体系をきっちり守りながら、日本一のメークインを目指したい」と優勝の喜びを語った。

 【実行委の松橋保美さんは「将来的には消費者や企業を交えた大会に発展させることが目標。安全・安心はもう当たり前。町全体で味や品質に磨きをかけ、厚沢部産メークインの付加価値向上につなげることができれば」と、大会の発展にも期待を寄せている。

update 2009/1/20 12:09
提供 - 函館新聞社


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