厚沢部で新春鹿子舞交流会
【厚沢部】江戸時代から伝わる伝統の鹿子舞(ししまい)で新春を祝う、新春町内鹿子舞交流会(主催・厚沢部町鹿子舞交流協議会)が18日、厚沢部町民交流センターで開かれた。会場を訪れた100人を超える住民が、林業の繁栄や五穀豊穣(ほうじょう)を祈る幻想的な舞に見入っていた。
鹿子舞は全国各地に伝わる“獅子舞”とは違い3頭のシカが主役となる。町内には滝野、土橋、当路、上里の4地区に鹿子舞保存会がある。それぞれルーツの違いから、独自の舞、衣装、囃子(はやし)の様式を伝えている。
1600年代後半に津軽地方から伝えられたとされる土橋鹿子舞(富栄鹿子舞保存会)は、森の中で雄鹿と老鹿が、雌鹿をめぐって争う様子を表現した伝統の舞を演じ、観客からは「頑張れ!」「うまいぞ!」と盛んな声援が飛んでいた。
この日は、昨年から交流会に参加している美和権現獅子舞(美和権現獅子舞保存会)も上演。江戸時代初期に厚沢部に伝えられたとされる、古来からの神楽を起源とする“獅子舞”で、迫力のある獅子頭を手にした男性が、笛や太鼓の囃子に併せて勇壮な舞を披露し、大勢の観客を沸かせた。
提供 - 函館新聞社
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