寒中みそぎ祭り開幕

 【木古内】木古内町の佐女川(さめがわ)神社で1831(天保2)年から続く神事「第179回 寒中みそぎ祭り」が13日午後6時に始まった。行修者と呼ばれる若者4人が神社にこもることを報告する参篭(さんろう)祭で幕を開け、氏子らが玉ぐしをささげ、豊漁や豊作、地域安全などを祈願した。

 同町出身者に限られる行修者は専門学校2年の戸澤拓也さん(19)、北海学園大3年の平野嘉栄さん(21)、専門学校1年の村上駿弥さん(18)、同竹田峻輔さん(19)で、下帯にずきん姿で登場した。最終日の15日まで寝食をともにしながら、水ごりを繰り返して心身を清める。

 気象庁によると、1回目の水ごりが始まった午後7時20分の同町の気温は零度前後。激しいみぞれの中、口に布をくわえ、「行くぞ!」「おう!」と気合を入れて冷水を浴びせ合った。その勇壮な姿を町内外の約50人が見守り、盛んにカメラのフラッシュがたかれた。

 戸澤さんの親友で町内在住の会社員成田陵太さん(20)は「行修者は誰でも出来ることではないので、彼らを誇りに思う。厳しい水ごりに耐えて、最終日まで頑張ってほしい」と話していた。最終日の15日午前11時50分から国道228号沿いのみそぎ浜で、行修者がご神体を抱えて海に飛び込む「海中みそぎ」で神事は最高潮を迎える。

update 2009/1/14 22:28
提供 - 函館新聞社


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