威勢よく初せり…中央、水産物地方卸売市場
函館市が開設する中央卸売市場(西桔梗町589)と水産物地方卸売市場(豊川町27)で5日、初せりが行われた。夜明け前から場内に新鮮な生産物が運び込まれ、威勢の良い掛け声とともにスタート。景気悪化による消費低迷が懸念される中、関係者は今年1年の業界の繁栄と活況を願った。
○…中央卸売市場は、4月に市場取引で規制緩和などの利点がある青果物地方市場に転換することから、中央卸売市場としては最後の初せり式となり、卸業者や買受人ら約150人が出席した。
西尾正範市長は「南北海道の物流拠点として新しい時代のニーズに対応し、生産者や消費者に信頼、期待される市場になるよう、みんなで力を合わせて冬の時代を乗り切っていきたい」とあいさつ。函館青果物商業協同組合の川崎正博理事長の発声で三本締めをして、1年の商売繁盛に気持ちを新たにした。
この日の競りでは、野菜66・1トン、果物24・6トンが入荷。野菜はダイコンやニンジン、果物はリンゴやミカンなどが中心で、同市場によると、価格は例年並みだという。
○…水産物地方卸売市場には戸井や江差のタラ、函館近海のヤリイカ、ホッケ、ゴッコ、カレイ類、青森沖のソイなどがずらりと並んだ。
生産者や卸業者、買受人ら約300人を前に、開設者の谷沢広副市長が「漁獲減少や魚価の低迷、燃油高騰など取り巻く情勢は厳しいが、地域住民に安心・安全な水産物を供給するため引き続きご協力を」とあいさつした。
卸業者の函館魚市場、松山征史社長が「質の高いサービスと地域密着型で安定的に供給し、市場の発展に尽くしたい」と述べ、手締めをした。祭壇に並んだ縁起物のタイ、メジ(マグロ)、ブリの3点が「10万両(円)」「8万両」などの値段で競り落とされた。
入荷は22トン。函館魚市場は「しけの影響で昨年より入荷が少ないが、いい品がそろった。煮ダコが極端に少なく、マイカはこの時期でも網に入っている」と話していた。
提供 - 函館新聞社
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