函館養護学校・眼鏡相談員 上田さん…定年迎え奉仕活動終える
函館養護学校(松野毅彦校長、児童・生徒74人)の眼鏡相談員として奉仕活動を続けてきた上田貴久さん(64)が、勤務していた眼鏡販売店の定年退職に伴い、活動に終止符を打った。26日、同校が企画した送別式が開かれ、全校児童、生徒が上田さんに手作りのプレゼントを贈り、感謝の気持ちを表した。
上田さんは1973年、市内で4店舗を構える眼鏡販売店「メガネのワコー」に入社。数年後には眼鏡士の資格も取得した。
20年ほど前、同校の校医を務めていた眼科医からの依頼を受けて子供たちの眼鏡の調整、修理を行った。「子供たちに眼鏡を正しくかけてほしい。一度きりで終わらせてはもったいない」との思いから学校側に申し出て、毎月1回、眼鏡相談員として来校し、ボランティアで児童、生徒たちの眼鏡の調整をしてきた。
毎月、昼休みなど空き時間を利用し、相談コーナーを開設。上田さんのもとには20人以上の児童、生徒が訪れた。わずか1時間程度のふれあいだったが、上田さんも眼鏡の調整を通し、子供たちの成長を感じてきた。「長く続けてこれたのは、勉強や学校の活動に一生懸命取り組む子供たちの姿があったから。私も励まされた」と振り返る。
定年を迎え退職。まだまだ続けたい気持ちもあるが、「道具がなければ調整はできない」と、後輩の社員に後任を託す。
この日の送別式は2学期の終業式後に行われ、松野校長が「長い間ごくろうさま」とねぎらった。小学部、中学部、高等部の各代表、全校の代表が上田さんに手紙や手作りのリース、花束などを手渡し、上田さんも感謝の言葉を述べた。
上田さんは「さびしい気持ちだが、子供たちからこんなにお礼の品をいただき感無量。子供たちに何か協力できることがあればしていきたい」と語った。
提供 - 函館新聞社
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