タクシー強殺あすで2年 依然 有力手掛かりなし

 2006年12月、北斗市のタクシー会社「しんわ交通」運転手、八木橋朋弘さん(当時42)が殺害され、売上金などが奪われた強盗殺人、死体遺棄事件は、21日で発生から丸2年を迎える。道警函館方面本部と函館西署、函館中央署でつくる合同捜査本部はこれまでに延べ約3万人の捜査員を動員し、現在も専従35人体制で捜査を継続している。事件は6月に警察庁の「捜査特別報奨金制度」の対象事件に指定されたが、依然として事件解決の鍵を握る「最後の乗客」に結び付く有力な手掛かりは得られていない。捜査本部では引き続き、事件当日の目撃情報などの提供を呼び掛けている。

 この事件は06年12月21日未明に発生。タクシーに搭載されている衛星利用測位システム(GPS)の解析結果などから、八木橋さんは同日午前3時50分ごろ、北斗市七重浜1付近で客を乗せ、国道227号を七飯町方向に走行。同4時ごろから七飯町峠下周辺を走行し、停車したことが分かっている。同町峠下102では八木橋さんの大量の血痕や携帯電話が見つかっている。

 犯人は八木橋さんを殺害後、タクシーのトランクに遺体を入れ、国道227、228号を経由し、遺体発見現場の函館市港町3の函館港に移動。同4時55分ごろにタクシーを放置し逃走したと見られる。八木橋さんの遺体には心臓まで達する深い傷のほか、顔や腹など数カ所に刃物で刺された傷があり、売上金2万数千円が奪われていた。

 捜査本部に今月15日までに寄せられた情報は120件。逮捕に結び付く有力情報提供者に最高300万円が支払われる報奨金制度指定後の6月27日以降は計12件で、今月に入っても1件の情報があった。新たな情報を基に捜査を進めているが、いずれも関連はなかったという。

 函館西署の清水博明署長は「被害者の無念を胸に刻み込み、鋭意捜査を進める」と話す。捜査本部は21日午前10時から、JR函館駅前など市内2カ所でチラシを配布する街頭啓発活動を行うほか、函館、北斗両市内の街頭電光掲示板を利用して情報提供を呼び掛ける。

 情報は捜査本部フリーダイヤル0120・004・179、函館西署TEL0138・42・0110(24時間対応)。

update 2008/12/20 23:23
提供 - 函館新聞社


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