木古内町国保病院改築工事/積算額や条件に違い、落札業者を無効に
【木古内】2010年5月にオープン予定の木古内町国保病院の改築工事公募型指名競争入札(11月28日執行)で、入札額と積算額などに相当の違いがあったとして、町が落札した特定建設工事共同企業体(JV)の入札を「書類不備」で無効にしていたことが11日分かった。これを受け、入札参加者のうち、このJVの次に入札額が低かった参加者が、10日以上過ぎた12月9日付で落札JVとなる事態が生じた。一部町議からは「対応が遅すぎる。不透明な部分が多い」と疑問の声が出ている。
関係者によると、役場内で行われた同病院の機械設備工事の入札では、落札JVの入札額と、落札後に提出を求めた積算額や条件などに相当の開きがあったとみられる。こうした形での「落札無効」は極めて珍しいという。
町としては「初めてのケースだった」(担当職員)ため、精査に時間を要し、1日に当該業者から事情聴取して無効を伝えたという。ただ、新たな落札JVを決めるまでに、さらに日数を要したため、対応の遅さが指摘される状況にもなった。落札が無効になったJVは東京都と町外の2業者で構成、新たな落札JVには町内の業者も含まれている。
11日の定例町議会で、岩館俊幸議員は「(数字が)違っていたらなぜ早く対応を取らなかったのか」と指摘。大森伊佐緒町長は「その場ですぐに業者から事情を聴き、対応するべきだった」と不手際を認めた一方、「対処の遅れはあったものの、法令に基づいた対応で問題はない」とした。
又地信也議員は「不透明な部分がずいぶんある。慎重に慎重にとしているが、どこに慎重さがあるのか感じられない。落札者が決定したらその場で積算額を確認するのが当然。行政側に手落ちがあるから疑問視される」と述べた。
大森町長は「この案件を真摯(しんし)に受け止め、職員には徹底した事務の取り扱いを促したい」としている。
提供 - 函館新聞社
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