中学生とケータイ…渡島管内生徒 アンケート
渡島小中学校長会(会長・酒井充北斗上磯中学校長)はこのほど、函館市を除く渡島管内全中学校23校の中学3年生約1500人と、校長を対象にした携帯電話の使用実態に関するアンケート結果をまとめた。携帯電話を所有する生徒の半数近くが掲示板に書き込みをしたことがあり、1割が悪口を書かれて嫌な思いをした経験があることが分かった。有害サイトの閲覧を制限する「フィルタリング」をしていない生徒は約7割に上った。同会は子どもがトラブルに巻き込まれる危険性があるとして、保護者の意識向上や関係機関と連携した教育現場での対策を課題に挙げている。
このアンケートは、携帯電話にかかわる中学生の問題行動の増加などを背景に、実態を把握しようと同会が初めて実施。10月下旬から11月上旬に行われ、生徒1546人(男子804人、女子742人)には「携帯電話を一日どのくらい利用するか」「インターネットに自分のブログ(日記風サイト)・プロフ(自己紹介専用ページ)を開設しているか」など10項目、校長にはトラブル発生状況など6項目を質問した。
回答結果によると、生徒の所有率は女子59%(家族らとの共有を含めると72%)、男子47%(同54%)。一日の利用時間は「1時間以上」とする回答が64%に達し、3時間超の生徒も200人を超えた。最高では10時間超の生徒もいた。
ブログなどの開設率は全体で28%だが、女子は43%と高かった。掲示板の書き込み経験がある生徒は47%、個人情報を書き込まれるなどの嫌な経験がある生徒は10%いた。
家族と使い方について約束事がある生徒は27%、フィルタリング契約者は29%で、生徒の7割は自分が好きなように使用することを認められていることが分かった。
校長向けの調査の結果をみると、携帯電話に関するトラブルは管内で41件発生し、内容は「誹謗(ひぼう)中傷」が多かった。多くの学校で講演会や研修会などトラブル防止の取り組みを進めている一方、未実施の学校も2校あった。
伊與田渉七飯中学校長は「所有、利用率の高い女子が特にトラブルに遭う可能性が高く、家庭での約束事がなく、有害サイトにアクセス可能な子どもも危険では」と分析。課題として「保護者の理解や意識向上に向けた勉強会、講演会の開催、地域・関係機関と連携し、子どもが事件、事故に巻き込まれない継続的な取り組みが必要だ」と話している。
提供 - 函館新聞社
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