同年代の熱演にくぎ付け 函館子ども歌舞伎鑑賞教室 小中学生招待
函館子ども歌舞伎(市川団四郎さん主宰)の創立20周年記念特別事業で、30日の本公演を前に函館市内の小中学生を対象した「函館子ども歌舞伎鑑賞教室」が29日、市民会館大ホールで開かれた。定番の「白浪五人男」、コミカルな物語の「釣女」の2演目を上演。市川さん(68)が歌舞伎に親しんでもらおうと、その特徴などを分かりやすく解説し、来場した約380人が日本の伝統文化に理解を深めた。
歌舞伎の物語に盛り込まれた人情やいたわり合いなど、“日本の美しい心”を学んでもらおうと、函館巴ライオンズクラブなどの協力で、小学4年生以上の児童生徒を招待した。本公演には園児から高校生、OB・OGの大学生や社会人まで42人が出演するが、この日は来場者と同じぐらいの年代の子どもたちがこれまでの練習成果を披露した。
市川さんは「今日来てくれた子は偉い。歌舞伎を見てみたいという好奇心があり、素晴らしい」と会場の子どもたちに語りかけ、せりふの言い回しの特徴や化粧、効果音などについて解説した。
「白浪五人男」に出演した園児や小学校低学年の団員を舞台に登場させ、市川さんは「お芝居の化粧は役によって顔の色が違い、どんな役か一目瞭然で分かる」などと説明。さらに「歌舞伎には侍の世界をテーマにした時代物、町人や男女の恋を描いた世話物がある」とし、市川さんが同じせりふで侍や町人、娘、二枚目役などをそれぞれ演じ分け、役柄で話し方や表現方法が異なることを子どもたちに教えた。
学童保育所の指導員の引率で訪れた函館八幡小3年の円山芙那さん(8)は「いろんな言葉遣いや役柄があって見てて楽しかった」と笑顔。家族と訪れた函館桔梗小3年の高橋有里さん(9)は「『釣女』が面白かった。いろんな声の出し方があってすごい」、母親の智恵美さん(38)は「函館の子どもたちが演じていると知って興味を持ったが、皆上手で驚いた」と話してた。
本公演は市民会館大ホールで30日午後1時から。「白浪五人男」「釣女」「加賀見山旧錦絵」を上演。観覧料は2500円(高校生以下1000円)。同館や市内各プレイガイドで販売。問い合わせは事務局(広瀬さん)TEL0138・42・2327。
提供 - 函館新聞社
ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。