正答率 全道平均下回る…全国学力テスト 結果分析
道教委は27日までに、文部科学省が4月に実施した全国学力・学習状況調査(学力テスト)の地域、管内別の平均正答率の傾向や学力向上策などをまとめた報告書を発表した。渡島、檜山両管内の平均正答率は、全道と比べやや低い傾向だった一方、函館市を含む3都市は、規模の小さいその他の自治体より正答率が高かった。
正答率の管内別傾向では14管内中、全道平均を上回ったのは石狩や上川、留萌の一部のみ。渡島は中学生の数学Aと国語Bが「やや低い」となり、主に国語、数学「図形」の知識・技能を活用する力の育成指導を改善する必要性が指摘された。一方、檜山は特に中学生の数学Aが「低い」結果で、主に数学の「数と式」の指導の工夫が求められるとした。
地域規模別の平均正答率では、函館、札幌、旭川の3都市が対象となる「大都市、中核市」が、その他の市町村に比べ、すべての項目で上回った。
こうした地域間格差の要因について、渡島教育局の嶋田聡生涯学習課長は(1)学級規模(2)教員配置(3)家庭学習―の3つを挙げた。「子どもが多ければ多様な考えを出し合えて学習の幅も広がるが、少人数ではそうでない場合もある。家庭の事情などで函館市や近郊にベテラン教員が多い傾向にあるほか、家庭学習が熱心かどうかも大きな要因の1つだ」と話す。 道教委の報告書では学力向上策として6つの提言をまとめている。具体的には@学ぶ楽しさを実感させるA授業以外の学習の機会や時間を確保するB子どものつまづきをフォローする―など。嶋田課長は「渡島教育局が主催する研修会や指導主事の学校訪問の場で紹介し、地域の要望があれば学習会にも出向くなどしてこれら提言の普及、啓発を図りたい」と話している。
提供 - 函館新聞社
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