定額給付金に一喜一憂

 政府、与党が追加経済対策に盛り込んだ総額2兆円の「定額給付金」。国民1人当たり1万2000円、18歳以下の子どもと65歳以上の高齢者には8000円が追加されるが、所得制限を設けるかどうかは自治体に委ねられる。給付金を受け取る一般住民の反応はさまざまで、函館市内では「生活費のたしになる」と歓迎する一方、「2兆円の無駄遣い」「消費税アップを納得させる手段では」など怒りの声も噴出している。

 北大水産学部3年の女性(21)は「一時的とはいえ生活費のたしになるからもらえるのならもらいたい」と話す。市内の自営業の男性(51)は「売り上げに良い影響があればいいと思う」と期待。市内の女性教諭(38)は「現在、妊娠していて検査などにお金が掛かる。子どもがいる家庭に多く給付してほしい」とする。市内双見の鎌田和歌子さん(78)は「選挙対策かもしれないが、国民健康保険料の負担が以前より増えているので、もらえるならありがたい」と語る。

 これに対し、市内在住の男性会社員(38)は「給付金をもらっても仕事上の付き合いで飲み代に消えてしまう。一時的な景気対策で効果があるかどうか疑問だ」とみる。市内で商店を営む古川憲治さん(56)は「店の売り上げが増えるとは思えない。税金の支払いに回してしまうのではないか」と冷ややかだ。

 2兆円という莫大な予算の使い道を疑問視する声も少なくない。北大水産学部3年の大澤弘和さん(21)は「就職活動の時期なので雇用対策に税金を使ってほしい。税金の無駄遣いが指摘される今、一層反感を招くのでは」と手厳しい。

 市内で椴法華地域振興グループの代表を務める小市光子さん(66)も「仕事がない人、病院にいけない人など困っている人を救うために使うべきお金をもらっても喜べない」と反発。市内富岡町1の無職廣瀬等さん(68)は「選挙目当てなのが見え見えで、給付金と引き換えに消費税の値上げを承諾させるつもりだろう。金を出せば国民が納得すると思っていて、なんとも無策すぎる」と憤りをあらわにしている。

update 2008/11/19 12:07
提供 - 函館新聞社


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