黒沢清監督がトークショー…遺愛女子中・高で「トウキョウソナタ」上映会
函館市杉並町の遺愛女子中学・高校(野田義成校長、生徒計800人)で11日、映画「トウキョウソナタ」(2008年)の上映会と黒沢清監督を招いたトークショーが行われた。黒沢監督は、映画づくりの面白さなどを女子高生らに語り掛けた。
映画は東京の一角に住み、それぞれに秘密を抱える4人家族の物語で、同市本町22の市民映画館「シネマアイリス」(菅原和博代表)で公開中。今回は同館で行われるトークショーに合わせ、菅原代表が同校PTA会長を務める縁から実現した。
全校生徒が参加した上映会後、トークショーに移り、黒沢監督は映画浸りの中学・高校時代に「(学校の勉強ではなく)映画なら一番になれるのでは」と、映画監督を志したきっかけを振り返った。映画について「アニメと違い、実際にある物や人を撮影するため現実的でリアルなのが特徴であり、弱みでもある。ホラーの場合、不思議な現象や幽霊をどうリアルに表現するのかが映画づくりの醍醐味(だいごみ)」と説明した。
同校生徒からの「(劇中に登場する)『国境』は何のこと」との質問に対し、「血がつながり、同じ家で同じ食事をしている家族でも、ある時から全然相手が分からなくなる。その状況を象徴的に表現した」と語るなど、今回の作品の意図や思いなども分かりやすく解説。最後には「映画は熱意とあきらめない持続力があれば誰にでもできる。いつか参加者の中から、映画監督が生まれることを期待したい」と締めくくった。
トーク後、高校2年生の濱津薫生徒会長(17)が花束を手渡した。
提供 - 函館新聞社
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