昨年度398件、1億510万円 初の動産、車1台を公売…函館市の差し押さえ
函館市が昨年度、市税滞納者に実施した差し押さえは398件で、金額は1億510万円となっている。初めて動産も差し押さえ、5件のうち公売となった自動車1台がインターネットオークションで見積価格の10倍以上で落札された。市納税課は「支払う能力がある滞納者には、これからも厳しく臨む」と話している。
同課によると、昨年度の内訳は不動産が28件、3957万円、債権が365件、5420万円、自動車などの動産が5件、1132万円。金額は差し押さえ対象となった税額で、回収額ではない。件数、金額とも昨年度分で、それ以前から続いている不動産や債権の差し押さえもある。
債権差し押さえの9割近くが国税還付金で、07年度は約1750万円を回収した。残りは生命保険の返戻金や預貯金、家賃、給料など。生命保険は解約することで返戻金が入るが、多くはその前に分納に応じるという。
不動産は過去の差し押さえ分も含め、昨年度は市内の土地と家屋、土地2件の計3件を公売した。動産は5件のうちワゴンタイプの自動車1件を公売し、見積価格4万8000円に対し、51万3000円で落札され、同課は「一定の成果があった」と語る。
過去の差し押さえ件数と金額は、04年度が469件、6870万円、05年度が489件、9693万円、06年度が407件、1億2483万円。件数と金額は必ずしも比例せず、差し押さえの対象額によって金額が上下する。
昨年度の市税収入は、調定額(滞納繰越分を含む)が366億9072万円で、収入額は339億7938万円、収入率は92・6%。市税は一般会計歳入の3割近くを占める貴重な自主財源で、公平な税負担のため、滞納額の圧縮が求められている。
10月からは保育料や介護保険料、水道料金、医療費などの未収金に対し、徴収業務のノウハウを担当部局に指導する債権回収対策室も財務部内に設置された。税外収入を含めた滞納金の回収に、市は力を入れている。
提供 - 函館新聞社
ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。