ロシア外相が4日に来函

 函館市の西尾正範市長は31日の定例記者会見で、ロシアのラブロフ外相が4日に函館を訪問し、旧ロシア領事館やロシア極東大函館校、函館ハリストス正教会などゆかりの地を訪れることを正式発表した。西尾市長は「ロシアの外相が日本の地方都市を訪問するのは、旧ソ連時代を含めて初めて。歴史的な出来事で大変な名誉」と喜びを語った。

 ロシア政府専用機で午前10時10分に函館空港に到着。西尾市長をはじめベールイ駐日ロシア大使、斎藤泰雄駐ロシア大使、高野洋蔵函館商工会議所会頭、阿部善一市議会議長が出迎える。高橋はるみ知事もロシア極東大函館校で開かれる「ロシアセンター」開所式などに出席する。

 函館は今年、日本最初のロシア領事館が開設されて150年、旧ロシア領事館が建設され100年などの節目。これを記念しての訪問で、外相は「ロシアセンター」の開所式のほか、ロシア人墓地での献花、市民との交流会出席などを予定している。

 「ロシアセンター」は、ロシアの文化や教育を世界に広げる機関。極東大函館校に新設し、書籍だけで1300冊の新刊を備える。西尾市長は「旧ソ連諸国以外では世界で初めての開設。ロシア文化の発信地となるよう、盛り立てていく責任を感じる。極東大も何らかの公的な位置付けをして、将来に続くようにしたい」と意欲を語った。

 ラブロフ外相は船見町の旧ロシア領事館の視察を重視しているという。市は中長期的に旧領事館を再整備し、ロシアの情報センターや市民交流の場としての活用を検討している。今年2月に訪れたロシアのサフォーノフ極東連邦管区大統領全権代表も、極東大や領事館整備への支援を西尾市長に伝えたといい、双方が再整備に前向きな姿勢。

 当初は7月の北海道洞爺湖サミットに合わせ、メドベージェフ大統領の函館訪問とロシアセンターの開所が予定されていた。今回の外相訪問はそれに代わるロシア側の配慮で、西尾市長は「歴史的な友好関係のほか、経済界や函館日ロ親善協会などの活動が評価された」と述べた。

 ラブロフ外相の函館滞在は約6時間で、午後4時前に専用機で東京に向かう。4日は午前10時から午後4時ごろまで元町地域などで交通規制がある。

update 2008/11/1 14:35
提供 - 函館新聞社


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