頂狼飯店料理長花田さん 世界大会で「銀」
函館市の中国料理店「頂狼(ちょうろう)飯店」(山の手2)の料理長花田勝彦さん(34)が、中国・北京市で開かれた「第6回中国料理世界大会」(世界中国烹じん=ほうじん=連合会主催)の熱菜の部で銀賞を受賞した。海外の国際大会でのメダル獲得は道内初の快挙で、花田さんは「メダルの色以上に貴重な経験ができた」と喜びをかみしめている。
大会は4年に一度の開催から「中華料理のオリンピック」と呼ばれ、今回は18、19の2日間の競技に世界約20の国と地域から256人が参加。日本からは2チーム6人が出場し、花田さんは肉類や魚介類を使って1時間半以内に2皿を仕上げる熱菜部門を担当。味や技法に加え、見た目の美しさが審査された。
花田さんの料理「双味炸鴨鳳舞(ソーウェイザーヤーフォンシュウ)」は、フォアグラをカモ肉のすり身とロースで包んで揚げ、鳳凰(ほうおう)の卵を表現。もう一品は中央に交互に重ねた牛ヒレ肉とカボチャのスライス盛りを配し、周囲に白菜やトマト、レモンなどあしらって大輪の花に見立てた。
本番の1週間ほど前から深夜まで特訓を重ねた成果もあり、料理は制限時間の7分前に完成。今大会から導入され、メーン食材を直前に決める“ブラックボックス方式”の結果も想定内だったが、「鍋一つしか使えない調理場の手狭さが何より強敵だった」と振り返る。
日本代表は2チームとも団体では最高賞に当たる金賞を受賞。前菜や面点(点心)の部でもチームの仲間が個人で最高の特金賞を獲得した。花田さんはAチームのリーダーとして、前回大会を上回る好成績にほっとしながらも「個人でも金、特金を目指していただけに銀メダルは悔しさの方が大きい」と漏らす。
花田さんはこれまで国内最大規模の中国料理コンクールで1995年に銅賞、97年に銀賞、今年は金賞を受賞するなど順風満帆にステップアップしてきたが、「今回の結果は神様が与えてくれた試練かもしれない。次の世界大会で大事な忘れ物を取り戻す」と目を輝かせ、早くも4年後を見据えている。
提供 - 函館新聞社
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