函館市の07年度決算、連結の赤字比率1・55%

 函館市の2007年度決算で、普通会計の収支は黒字だが、全会計を合算した場合の連結実質赤字比率は1・55%で、厳しい状況となっている。病院事業の赤字38億3600万円が重く、これが大きく改善されると全会計の連結決算も黒字を達成できる状態だ。

 地方財政健全化法に基づき、07年度決算から自治体の財政状況を指標で公表することが義務付けられた。(1)普通会計の実質赤字比率(2)全会計の連結実質赤字比率(3)実質公債費負担率(4)将来負担比率―などで、08年度決算からは指数に応じて黄信号や赤信号の健全化判断が示される。

 市財政課によると、07年度の普通会計決算は8億400万円の黒字。(1)の実質赤字比率はないが、規模が大きい一般会計は基金(貯金)を取り崩して収支を黒字化しており、手放しでは喜べない。

 普通会計に特別会計や企業会計を加えた(2)の連結実質赤字比率は1・55%で、収支の資金不足が現れている。連結実質赤字比率は、標準財政規模(市税と地方交付税)に対する全会計の実質赤字の比率。例えば標準財政規模が100億円で、連結赤字が1億円あれば1%となる。

 市の07年度決算の場合、赤字は病院事業の38億3600万円、自転車競走事業が7億7400万円、国民健康保険事業が2億6600万円など。黒字は普通会計8億400万円のほか、水道事業16億8900万円、公共下水道事業5億9000万円、老人保健医療事業5億1400万円などで、全会計収支の差し引きは11億500億円の赤字となる。黒字を出している会計も多いことから、病院事業の大幅な収支改善ができれば連結赤字が解消できる。

 市の場合、08年度決算で連結実質赤字比率が16・25%まで上がると、自治体財政の黄信号となる「早期健全化基準」に達する。夕張市と同じ赤信号の「財政再生基準」は30%となっている。

 07年度決算の他の指数では、(3)の実質公債費負担率は10・8%で、早期健全化基準は25%、将来の借金償還の負担を示す(4)の将来負担比率は143・5%で、早期健全化基準は350%。両指数とも黄信号ラインには達していない。 

update 2008/10/27 12:21
提供 - 函館新聞社


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