輸出入ともプラス…9月の貿易概況

 函館税関が24日に発表した9月の函館港貿易概況によると、輸出は船舶や鉄鋼のくずが増加したため、前年同月比37・8%増の34億2700万円と2カ月連続のプラス、輸入は石炭や小麦・メスリンなどが価格高止まりに伴い急増し、同54・8%増の21億5000万円と3カ月ぶりのプラスに転じた。米国経済の減速や円高の影響が数字に表れるのは10月分以降とみられる。

 輸出の品目別では、主力の船舶がリベリア船籍の新造船が1隻あり、同29・8%増の29億4900万円で全体の8割以上を占めた。韓国、香港向けの鉄鋼のくずが全増、一般機械はフィンランド向けの木材加工用機械が同19・6%増だった半面、魚介類・同調整品は前年同月にあった韓国向けのタラ(約1500万円分)が全減した。

 輸入は価格、運賃の上昇を背景に石炭が数量で同2・8倍だったのに対し、額で4倍の8億2800万円と急伸。小麦・メスリンも数量で2倍、額で2・8倍の3億7100万円に上り、粗鉱物の全減分を補った。魚介類・同調整品はサケ・マスやイカの大幅な減少が響き、全体では同16・6%減の7億5700万円だった。

 同税関管内(道内と青森、岩手、秋田の東北3県)では、輸出が北米向けの自動車の部分品(自動無段変速機)やオランダ、台湾向けの一般機械(事務用機器など)が好調で、同20・6%増の526億1800万円と3カ月連続でプラス。輸入は価格高騰の影響で原・粗油、石炭、トウモロコシなどが漸増傾向にあり、同32・9%増の1997億800万円と15カ月連続のプラスで過去3位を記録した。

update 2008/10/25 09:45
提供 - 函館新聞社


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